成績上げたって生徒数は増えないよ②
昨日のブログの続きです。
「成績上げたって生徒数は増えないよ」なんて、敢えて挑発的な題名にしましたが、、、
塾は生徒の成績を上げて、志望校合格などの目的を達成しなければなりません。そんなことは言わずもがな。
ただ、いまだに「成績さえ上げれば生徒数は増える」と思い込んでいる人がいたり、
成績を上げることに一生懸命になっているのに、なかなか生徒数が増えない塾さん(教室)があったりします。
まあ要するに、個別指導塾の場合、「成績が上がっている=生徒数が増える」、もしくは「成績向上に一生懸命=生徒数が増える」とはなっていないのです。
これは、今も昔も同じ。
何故でしょうか?
理由は2つあって、
1.成績を上げることは塾として当たり前のことだから。
そう、当たり前のことをいくら頑張っても、所詮は当たり前の域から出ないのです。
もちろん、当たり前のことだから、当たり前に頑張らなきゃいけませんよ。
ただ、どこの塾さんだって、生徒の成績を上げようと頑張っているわけですから、やっぱり、当たり前のことをしているだけじゃ、口コミも広がらないし、生徒は増えないよね。
これ、当たり前(笑)。
実は、成績向上率って塾(教室)によって多少の差はあるものの、大して変わらないんですよ。(恐ろしく低い塾や教室は論外だけど。)
実際、どこの塾さんのホームページやチラシを見ても、成績アップ事例が一杯載っているでしょ?
だから、絶対に生徒全員の成績が上がる、しかも、びっくりするくらい上がる、というレベルの実績を出さなきゃ、これだけで口コミが広がるわけではないのです。
2.成績を上げることは人が集まる方法論の一つだけど、本質ではないから。
まず、ある事実を伝えます。
先日、ある塾さんに成績向上率と生徒満足度アンケートの結果を見せてもらいました。
その結果を見ると、成績向上率が高い教室が生徒数を伸ばしている事実はなく、生徒の満足度が高い教室が生徒数を伸ばしているのです。
具体的には、塾が好きだ、塾は楽しい、今の講師の先生の授業は分かりやすい、今の講師の先生は話しやすい、今の講師の先生にこれからも教えてほしい、こういう項目の満足度が高い教室ほど生徒数を伸ばしているわけです。
まあ、これも当たり前の話ですよね。
満足度が高いから塾は辞めないし、友達や知り合いにも紹介したくなるという図式。
これも30年前からそうです。
もちろん、これらに加えて、成績が上がっているという満足度も高い方がいいに決まってますよ。塾なんだから。
でも、これらの事実から分かるのは、楽しさとか安心感とか信頼感というのが、生徒数を伸ばす上では最も大切だということ。
で、私が今回言いたいことをまとめると、、、
塾なんだから、成績を上げることに一生懸命になるのは大事なこと。
そして、実際に成績向上を達成することはもっと大事なこと。
でも、成績を上げるのは生徒本人。
その生徒に授業をするのは講師の先生。
つまり、主役と準主役がその気にならなかったら、成績なんて上がらないということ。
彼らが楽しく授業をしていなかったら、満足度も高くならないということ。
そのことを無視して、我々が躍起になって、勉強しろ!テストで点数を取るんだ!ああしろ、こうしろ!ああしてくれ、こうしてくれ!と言ったところで、楽しくもないし、恐らく大して成績は上がらないでしょう。
それでは自己愛は満たされない。生徒も講師も。
※人は他人から興味・関心を抱かれ、賞賛されることで安心し、自己愛を満たす。
また、仮に成績が上がったとしても、塾がしんどいだけの楽しくない場所だったとしたら、塾のことを好きにならない。
そう、人は自尊心や自己愛が満たされる場所、好きな人のところに集まるのです。
オーラのないマッチメーカーこと、株式会社WiShipの岡田でした。