話を聞くことの落とし穴
今日は昔書いたブログのリバイバル(*^^*)。
話を聞く。
これ、とっても大事なことです。
個別指導塾の場合、
子ども達の話を聞くのも仕事です。
保護者の方の話を聞くのも仕事です。
アルバイト講師達の話を聞くのも仕事です。
また、上司の場合、
部下の話を聞くのも仕事です。
これができなかったら、まず仕事になりません。
そう、この仕事において、「人の話を聞く」のは大切な仕事の1つなんですね。
私も昔の会社でマネージャーをしていた時、毎日毎日、夜な夜な社員達の話をきいたものです(笑)。
ただ、この「話を聞く」ということについて、少し注意が必要です。
今日はそんな話を。
実は、「話を聞く」という行為には大きな落とし穴があるのです。
まず、皆さんに質問しますね。
仕事で話を聞く目的は何ですか?
明確に答えられる人はいいのですが、、、
相手が話を聞いてほしいというので、何となく話を聞いているケースが多々あると思うんですよね。
「先生」や「上司」が仕事において話を聞く目的には、
相手を理解するためであり、相手と信頼関係を築くため、というものがあります。
でも、一番大事なことが抜けている人が結構いるわけです。
それは、話を聞くことによって、相手を育てるという観点。
人間って、誰かに聞いてほしい生き物で、
誰かに自分を認めてほしいと思っている生き物です。
だから…
生徒達もかまってほしい子が多いし、
お母さん達も不満が溜まっているし、
アルバイト講師達も悩んでいるし、
社員達もいろいろストレスを抱えていますから、
誰かに話を聞いてほしいわけですね。
そこで、多くの塾の先生や上司の人達は、この人達の話を聞いあげて、共感してあげて…と、なるのです。
これが、個別指導塾の場合、流行る要素の一つだったりしますよね。
でもね、ここで注意しておきたいのは、人が話したがることって、マイナスのことが多いということです。
悩みであったり、不満であったり、批判であったり…。
だから、優秀な人(先生や上司)であればあるほど、いろいろな人の「負の話」を聞いちゃうんですよね。
で、これを続けていると、どうなると思います?
確かに、信頼関係は高まるでしょう。
そして、聞いてあげている方も、頼られている感じがして、ちょっと嬉しかったりします(笑)。
でも、その反面、どんどん「負の力」に引っ張られていきます。
また、負の話を聞いてもらってスッキリした人達は、それがくせになって、ことあるごとに、またその人に話を聞いてもらいたくなるのです。
そう、この人をストレス発散のはけ口にしているんですよね。
もちろん、悪気はなく、知らず知らずのうちに。
そして、別にたいしたことでなくても、もしくは、別にそんなに深刻に考えていなかったことでも、この人に会うと、どんどん負の話が出てきちゃう…。
これ、まさしく負の連鎖(笑)。
つまり、「話を聞く」という行為は、注意しておかないと、
話を聞けば聞くほど、自分自身が苦しくなってしまったり、
相手の依存心を高めてしまう危険性があるわけです。
ちょっと、話は違いますが、生徒対応でも似たようなことがありますよね。
自習している生徒がやって来て、
「先生、いまやっている課題が終わったし、次に何をやったらいい?」
先生は、「じゃあ、次はこれをやろうか。」
そして、それも終わった生徒は、「先生、次は?」
「えっと、次はね~・・・」
こういうことをしていると、どんどん依存心が高まり、永遠とこういうやり取りが続きます(笑)。
言ってみれば、これと同じ原理。
これは、ずっと課題を指示し続けるのではなく、生徒自身が次の課題を自分で決められるようにしてやるのが正解です。
話を聞くときも、次に同じような悩みが出てきた時に、自分で解決できる(乗り越えられる)ように、話をしてやることが正解です。
もちろん、それはそんなに簡単なことではありませんよ。
しかし、信頼関係を築きながら、「相手を成長させるため」という目的を意識しておくことが大切なのです。
そして、そういう姿勢で話を聞いていると、そのうち、どうなるのか?
それは、相手が変わるのです。
話を聞いてもらう時、「マイナスのことを言って、それで終わらせてはいけない」という気持ちに徐々になっていくのです。
また、何とか自分で考えて処理してみようという気持ちになっていくのです。
こういう流れに持っていくことが、正しい「聞き方」なんですよね。
ということで、
話を聞くのは、相手を成長させるため。
このことを忘れてはいけません。
オーラのないマッチメーカーこと、株式会社WiShipの岡田でした